当院へ入院中の患者様に「作業療法」というリハビリ活動を提供しています。
医師の指示のもと、作業療法士2名が主体となり活動を実施していますが、主治医や看護師、精神保健福祉士と協働し、それぞれの患者様の退院に向けて必要な能力の見極め、身体機能や生活スキルの獲得を目指し活動を提供しています。
ここでは当院の活動内容について説明します。
活動内容
活動方針 : 入院中の患者様の精神症状に合わせ、安心できる場や環境の提供、
身体機能の維持・向上、退院に向けての必要な機能獲得を目指して
日々、プログラムを提供します。
- 午前中:朝の会
内容:
午前中の活動として実施しています。他者との場の共有や生活リズムを整えることに重きを置いているため日々、活動の大まかな流れは変えず、離床習慣をつけ、安心して過ごせる場で過ごすことができるようにしています。
例)日付・天気・日程確認⇒ラジオ体操⇒座って行うストレッチ・運動⇒昼食確認⇒季節の歌⇒回想法・脳トレクイズ⇒顔の体操⇒早口言葉⇒嚥下体操⇒リズム体操⇒歌体操
- 午後の活動:主に①から⑤の活動を月曜日から金曜日に割り振り月間プログラムを作成して実施しています。⑥は四か月ごとの実施中です。
内容:
① 作ろう会
月に1枚季節の壁紙作りと、季節の掲示物の作製を行っています。全ての工程を1人で行う、グループで協力して行う、作業を分担して行うなど患者様のレベルに応じて作業の段階づけを行っています。最終的に一つの物が出来上がる工程を全体で共有できるような創作物の提供を行います。



② 季節のレクレーション
内容:
各月テーマを決めた季節のレクリエーションを行っています。ただ運動するのではなく、季節感のある歌を楽しんだり、季節のテーマに沿ったレクリエーションに取り組み、感想を共有するほか、視覚的にも季節の移ろいを感じながら楽しめる活動提供を目指しています。


③ 音楽鑑賞
内容:
季節の歌を全体で2曲から3曲歌い、歌詞を確認しながら楽しんでいます。患者様から聴きたい(歌いたい)歌をリクエストしてもらい、歌手にまつわる話しや曲についての話題を広げるなどして回想法を交えた関りも設けています。人気のある曲や季節の歌に関しては歌詞カードも作成し、皆で楽しめるようにしています。
④ 寺子屋
内容:
計算プリントやパズル、色合わせ、塗り絵などをそれぞれの能力に合わせ提供しています。認知機能だけでなく、集中力や注意力を要する課題も用意し、それぞれの能力に応じて実施しています。
⑤ カレンダー作り
内容:
月末に翌月のカレンダー作り(塗り絵)を行います。カレンダーは数種類用意し、好みの柄、難度を「選択」する機会を提供しています。カレンダー作りが早めに終わった方には季節の掲示物の塗り絵を彩色してもらい、作ろう会にて切り抜き、貼り付け、掲示までを行うことで他者に見てもらえる機会や場所を作っています。
⑥ 誕生会・茶話会
内容:
年に3回実施し、春(1・2・3・4月)夏(5・6・7・8月)秋・冬(9・10・11・12月)に分けて誕生会を実施しています。自分の年齢を意識し、その際に自分の生まれや出身などについて考えることができるように話題の提供・クイズなど提示しています。誕生日を意識してもらえるように、誕生者には質問形式で今いくつになったのか意識したり、生まれについて思い出す機会を多く提供しているほか、全体で各月をテーマにしたクイズを楽しんでいます。
精神科作業療法の目的
- 気分転換や楽しみを見つける
- 体力づくり
- 生活のリズムを整える
- 脳機能の賦活
- 人との関わり方の練習、仲間づくり
- 日常生活動作の練習
- 退院・地域生活に向けての準備